ヒグマを駆除することは可哀想!?熊の射殺で苦情殺到のニュースに思う事

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2019年の8月。

札幌の住宅街に連日現れたヒグマが駆除されました。

 

そのニュース以降、市には300件の意見が寄せられ大半が抗議だったそうです。

ちょっとこのニュースを読んでモヤモヤした気持ちが拭いきれず、思うところを記事にしてみました。

 

私が思うのは、

「ヒグマは可哀そう。でも駆除は仕方なかった」に尽きると思います。

今回の騒動のおさらいと、どうしてそう思うのか書いてみました。

 

札幌のヒグマ出没ニュースのおさらい

今回、札幌に連日ヒグマが出没したニュースの概要です。

市の依頼を受けた北海道猟友会のメンバーと警察官、市職員ら十数人が出動して追跡。午前6時6分に射殺した。体長140センチ、体重128キロの雌で、住宅地で頻繁に目撃されていたクマと同一の個体と確認した。
同市南区では6日から連日、ヒグマの出没が続いた。夜間だけでなく日中も姿を現し、トウモロコシなど畑の作物を食べるなどしていた。当初は人を避けていたが、最近は車が通っても逃げずに居座るようになっていた。
出典:朝日新聞

 

さらっと書いてありますが、最後の一文。

「最近は車が通っても逃げずに居座るようになっていた。」

これ恐ろしすぎますね。

 

このヒグマにとって街は既に餌場の一つとなってたということ。

車や人間への警戒心や恐怖心がなくなっていた。

これだけで、もう駆除されてもおかしくない状況だったと考えられます。

 

ヒグマがどれだけ餌に執着するかはこちらを読めば分かります。

 

ヒグマ駆除への苦情の内容について

ヒグマの駆除は猟銃を使用しての射殺です。

 

苦情の大半は、

「麻酔で眠らせて森に帰して」
「捕まえて動物園に移して」

など北海道外や首都圏からの苦情だったそうです。

 

また、Twitter上でも、

「熊に罪はない」
「人間の環境破壊のせい‥ごめんね熊さん」
「山に人が入らないからだ」
「山に有志がエサを巻けばいい」

と様々な苦情⁉や提案がされていました。

 

もちろん札幌市も対策はしており、

・農作物を廃棄するときの注意
・出没情報の共有
・電気柵の設置

ただ指をくわえて見ていただけではないですよね。

即駆除に繋がらなかったのは、当初夜間のみに出没しており捕獲が困難だったのと、
できるなら山に戻ってほしいという市の思いがあったからと推測されます。

 

ヒグマ駆除の苦情を聞いて思うところ

もちろん駆除されたヒグマは可哀そうです。

そのまま山に戻って、山の中だけで生活してくれればいいのにと思います。

 

様々な取り組みを行っている財団もありますし、共存できればいいですよね。

ヒグマに対する私たちの考え方と取り組み|知床財団
知床財団『ヒグマに対する私たちの考え方と取り組み』についての情報です。

 

ですが、今回のようにこれだけ居ついては山の中に戻してもすぐ戻ってくるはず。

だって山なんかより餌が取りやすいんですもの。

 

それにあんな巨体を山のどこにどうやって運ぶんですか…。

話した場所が他の熊のテリトリーだったら?追い出されてまた戻るかもしれませんよ。

 

どんぐりを山に巻いたって目の前にたくさんの畑があるなら、そっちに行きますよ。

ヒグマにとってはいい餌場を見つけたなあとしか思っていないはず。

 

それにいくらクマさんといっても、相手は野生のヒグマです。

このヒグマを人間におきかえて考えたらどれだけ怖いか想像できると思います。

 ・体重120㎏の筋肉隆々の人間が突然毎日出没
 ・両手足に一撃で人を惨殺できる刃物を持ってうろついている
 ・言葉が通じない
 ・走る速度は車なみ
 ・私有地に侵入して大事なものを奪っていく泥棒

これが街を毎日うろつくわけですよ。怖すぎます…。

 

それに熊は雑食です。農作物だけで済んでまだ良かったくらいです。

過去には人間も食べられていますしね。

ただ生産者からしたら農作物も貴重な財産なんですよ。

手間暇かけて育てたのが奪われるなんて理不尽すぎます。

 

ヒグマ駆除の苦情についてまとめ

都会と違い、山と隣接している街はたくさんあります。

ただしヒグマにとっては山と街の境目なんて関係ありません。

そこが安全だと思えば来てしまいます。

 

街の全てを電気柵で覆うことが無理なことくらい分かりますよね。

そりゃ街に入らなければ一番なのは分かっていますが。。

それでも私は人に危害がでなくて本当によかったと思います。

 

ヒグマも自然の一部。

美しい一面の裏には恐ろしさも秘めています。可哀そうだけでは済まないのです。

現地の様子も知らないのに、苦情だけの電話は辞めておきましょうね。

 

そんなことするくらいなら電話代を財団や市に寄付した方が効果的です。

人とヒグマが共存できることを願って。

 

ヒグマの恐ろしさを知るのにオススメな本はこちら。

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